時計遺伝子は身体へ様々な影響を及ぼすことがわかってきたそうです。
L4youで解説されていたのは 日本大学薬学部 榛葉繁紀教授。
時計遺伝子とメタボ発症の関係を発見した時間別医療の第一人者です。
身体の中にある時計遺伝子についての歴史はまだ浅く、 哺乳類で時計遺伝子が発見されたのは今から15年ほど前。
病気との関係がわかってきたのは、ここ7、8年のことだそうです。
目次
大きく2つに分けられる時計遺伝子
時計遺伝子は身体中のほぼすべての細胞に存在し、 私たちの生活リズムは時計遺伝子のオン、オフによって刻まれています。
親時計
脳の中にあり 睡眠・起床・記憶などをつかさどります。
朝の光で調節されます。
抹消時計
臓器や、血管などほぼ全身にあります。
栄養の吸収・分解・ホルモンの分泌などをつかさどり、主に朝食によって調節されます。
朝ごはんを食べない生活は、頭と体のリズムがずれてしまい時計遺伝子から見ても健康に良くないそうです。
魔の時間
この時計遺伝子には病気を起こしやすくする魔の時間があるそうです。
時計遺伝子はあらゆる臓器の働きや、血圧・免疫力のリズムを刻んでいます。
これらの働く時間によって病気が起こりやすい魔の時間が作り出されているとか。
午前0時から午前4時 – 消化器系を患う時間
リラックスモードになる副交感神経の活動が活発になり、身体の修復などを行う時間です。
また、この時間は胃が活発になり胃酸の影響で、胸焼け、胃潰瘍や十二指腸の痛みがおきやすくなります。
午前4時から午前8時 – アレルギー反応がおきやすい時間
リラックスモードの副交感神経から活動的な交感神経へ移行し、自律神経が最も乱れる時間帯です。
体の働きをコントロールする自律神経が乱れることで体内が異物に対して免疫反応を起こします。
気管支喘息やアレルギー性鼻炎などの症状が悪化しやすくなるのがこの時間のようです。
朝起きてすぐ鼻がジュルジュルしたり、咳こんでしまう時はこれによるものが大きいみたいです。
また、風邪やインフルエンザの症状が悪化しやすい時間でもあるということです。
午前8時から正午 – 突然死がおきやすい魔の時間
起床と共に血圧が急激に上昇します。
血液はどろどろで血栓ができやすい時間帯です。
この時間は心筋梗塞・狭心症・脳梗塞など、突然死につながる症状が発症しやすくなります。
午後の部
午後12時から5時 – 病気の発症が1日のうちで一番少ない時間
夕方に近づくにつれ交感神経が興奮状態になってきます。
そのため、緊張性頭痛が多くなるとも言われているので注意が必要です。
午後5時から9時 – 血圧が上がりやすい時間
肺と心臓が最も活発に動くため体温が上がり脈拍が増える時間帯です。
脳卒中や心筋梗塞の危険度が朝についで多いとされています。
また、脈拍が増えることで歯が痛くなったり、腰痛がひどくなったりと痛みを最も敏感に感じる時間帯です。
午後9時から深夜0時 – かゆみがます時間
この時間はヒスタミンが多く分泌され、皮膚が過敏になる時間帯です。
ヒスタミンが分泌されると体内で防御反応が働き、体が痒くなりやすいです。
そのため、この時間帯にかゆみ止めなどを塗っておくと効果的です。
その他の時間帯
その他にも、正午から午後1時くらいにかけて 記憶力がすごくいい状態 一番活発になる時間帯だそうです。
何か覚える時はこの時間帯がいいです。
午後3時はアドレナリンが最も多く出ている時間帯。
傷みに鈍感になりやすく歯医者さんなどはこの時間帯に行くと良いようです。
ダイエットのための運動は、午後5時から運動する方が朝の運動よりも効果的なダイエットになるそうです。
成長ホルモンの分泌量が朝と比べて格段に多くなるからです。
カルシウムが骨に取り込まれやすい時間
カルシウムが血液から骨に入ってくる時間帯は午後8時くらいから深夜0時をピークに朝方4時ごろまでです。
カルシウムをとって骨を強化したい方は、夜牛乳やカルシウムを多く含む食品、サプリメントを取ると効果的です。
感想
夜牛乳を飲むと背が伸びるという噂は本当だったようです。
最近の子供の目標は、クラスで前から2番目以降になることだそうなので、 さっそく実践ですね。
子供が風邪を引いて病院に行った時、薬と一緒に夜寝る時胸につけるパッチ薬をもらいました。
あれは午前4時から午前8時の症状のおきやすい時間を緩和させるためだったのですね。
その他、夜の食事は控えめな方が、脂肪に蓄えられにくいとか、おやつをとるのは午後3時が最も吸収されにくいとか…とても勉強になりました。